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口頭

1keV領域用雲母結晶移相子の検討

今園 孝志; 小池 雅人

no journal, , 

1keV領域軟X線の位相に関する情報を得るためには移相子が必要不可欠である。これまでの研究で、雲母結晶が0.88keVで反射型偏光子として機能し、それを用いて直線偏光度(0.88keV)を定量的に評価できることがわかった。本研究では、動力学理論に基づくシミュレーションにより雲母結晶の移相子としての偏光特性について考察した。その結果、ラウエケース白雲母結晶(002)の透過光の場合、結晶厚の増加とともにs偏光透過率は指数関数的に減少し、位相遅延量は1次関数的に増加することがわかった。5$$mu$$m厚でs偏光透過率0.01%,位相遅延量$$pm90^circ$$(入射エネルギー0.88keV)となることがわかった。これは、白雲母が透過型の$$lambda$$/4板として機能する可能性を示唆している。

口頭

Si表面酸化における欠陥発生過程のリアルタイム光電子分光観察

小川 修一*; 高桑 雄二*; 石塚 眞治*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿

no journal, , 

Si表面酸化における点欠陥発生と酸化膜成長の関連を解明するためにリアルタイム光電子分光を用いてSi(001)表面酸化過程を調べた。O1s光電子スペクトルは2成分、Si2p光電子スペクトルは7成分でピーク分離し、それぞれの酸化時間依存性と温度依存性を求めた。結論として、酸化膜成長中に点欠陥が発生すると推測される。

口頭

生体分子薄膜の共鳴オージェ電子スペクトル

馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; Nath, K. G.*; 平尾 法恵*

no journal, , 

アミノ酸, DNAなどの生体分子薄膜は、新奇表面機能性材料として注目されており、薄膜材料の機能を決定するバンドギャップ,電気伝導度などの基本的物性の測定は重要である。しかし、ポリマーやDNAなどの一次元鎖方向の電気伝導についてはよくわかっていない。そこで本研究では、アミノ酸, DNAなどの生体分子薄膜を対象とし、低次元物質の電子物性を調べるための有力な手法である共鳴オージェ電子分光スペクトルを測定した。1本鎖DNA薄膜のP ${it KL$_{2,3}$L$_{2,3}$}$オージェ電子スペクトルは、P K-吸収端近くの光励起により、ノーマルオージェピークと、共鳴オージェピークの2本に分裂した。共鳴オージェピークには、オージェ共鳴ラマン散乱特有のピークエネルギーシフトが認められた。これは、DNA分子のリン原子周辺に励起された電子が非占有軌道に局在していることを示している。この結果から、1本鎖DNA分子の一次元方向、すなわちリン酸-糖鎖にそった部分が、強い絶縁性をもつことが明らかとなった。

口頭

keV領域ラミナー型多層膜回折格子の製作評価と可変偏角高分解能分光器への応用

小池 雅人; 石野 雅彦; 佐野 一雄*; 笹井 浩行*; 竹中 久貴*; 畑山 雅俊*; Heimann, P. A.*; Gullikson, E. M.*

no journal, , 

ホログラフィック法と反応性イオンビームエッチング法により作成されたラミナー型回折格子は面粗さが波長とほぼ同等のスケールとなる軟X線回折格子として適している。この回折格子面上に多層膜を蒸着し多層膜回折格子を作成した。米国ローレンスバークレー国立研究所(LBNL)Advanced Light Source(ALS)などでの測定により8keVで38.1%、CoSiO$$_{2}$$多層膜を付加した場合、4keVで40.9%のきわめて高い回折効率が得られた。多層膜回折格子の一応用として放射光ビームラインに適した1$$sim$$8keVの領域を対象とする不等間隔溝多層膜平面回折格子を用いた高分解能可変偏角型分光器の設計について述べる。この分光器は結像凹面鏡(固定),多層膜平面回折格子(回転),多層膜平面鏡(移動,回転)の3点の光学素子から構成される(括弧内は波長走査に必要な運動を示す)。分解能と回折効率を実用上の限界まで高めるため1$$sim$$8keVの領域を3分割し、それぞれの領域で最適な多層膜,不等間隔溝様式を持つ3枚の多層膜回折格子を用いると仮定した。講演では高輝度放射光源に設置されたアンジュレータを光源とした場合の分解能,スループットの数値計算結果について報告する。

口頭

BL28B2における放射光白色応力測定

桐山 幸治; 柴野 純一*; 平田 智之*; 梶原 堅太郎*; 菖蒲 敬久; 鈴木 賢治*

no journal, , 

加工や外的圧力によって金属材料に生じた残留応力は、その材料の強度特性を変化させ、変形や疲労破壊などの原因となることがある。著者らはSPring-8の高輝度・高指向性・高エネルギーの放射光白色X線を用いて、共用ビームラインBL28B2において金属材料内部の残留応力測定手法の確立を試みた。その結果、厚さ5, 10, 15mmの試料を透過した回折線を測定することができ、その回折線ピークエネルギーの変化割合を算出することによって、試料内部のひずみ分布を求めることができた。これらの結果は、ひずみゲージで測定した同試料の負荷ひずみ分布とほぼ一致した。しかし、ひずみ分布は回折面によってばらつき度合いが異なる場合があり、回折X線のエネルギー領域や結晶粒レベルでの応力変動の影響を検討する必要性が示唆された。今後は、光学系・測定系の高精度化や材料ごとの結晶特性に応じた最適測定条件などを明確にし、さらに白色X線によって得られる複数の回折線を同時に解析に利用することで、金属材料中に存在する応力分布をより正確に定量評価できるようにしていく予定である。

口頭

軟X線によって乾燥DNA中に生成する分子鎖切断及び塩基損傷の定量

藤井 健太郎; 横谷 明徳; 鹿園 直哉

no journal, , 

本研究では単色の軟X線(270-560eV)を用いて、OHラジカルを介さず光電効果及び低速二次電子の直接作用により生じる損傷の収率の励起元素依存性を明らかにすることを目的とした。試料はプラスミド(pUC18)フィルムを用いた。真空中で炭素,窒素及び酸素K殻励起領域の単色軟X線(270, 380, 435, 560eV)を室温で照射した。実験はSPring-8のBL23SUにおいて行った。照射後試料をTE緩衝液で回収し、主鎖切断によるコンフォメーション変化をアガロース電気泳動法により調べた。また、酸化的塩基損傷の収率はFpg及びEndo IIIの二種類の塩基除去修復酵素で処理(37$$^{circ}$$C, 30min)し、酵素の持つAPエンドヌクレース活性により塩基損傷部位を主鎖切断に変換することで定量化した。得られた一本鎖切断(ssb)及び塩基損傷の照射エネルギー依存性から、270及び435eVの主鎖切断及びグリコシレースで認識される塩基損傷の収率はほぼ一定であるのに対し、酸素K殻吸収端より高エネルギー側の560eVではその収率の顕著な増加が見られた。また、グリコシレースで認識される塩基損傷の収率も鎖切断と同じような特徴を示した。

口頭

イオウ-金属界面の結合状態に関するNEXAFS解析

本田 充紀; 馬場 祐治; 平尾 法恵*; Deng, J.; 関口 哲弘

no journal, , 

生体を構成する物質にはタンパク質があり、その種類は10万種類とも言われている。そのタンパク質を構成しているユニットは、わずか20種類のアミノ酸であるが、アミノ酸の種々の性質でさえ、界面の結合状態により非常に大きく左右される。そのため、吸着分子の界面の結合状態を詳しく知ることは、非常に重要なことであり、今回、S原子を含むアミノ酸のL-システインと金の吸着を用いて、イオウ-金属界面の結合状態をNEXAFS解析により詳しく調べた。その結果、L-システインが金に単分子層吸着した状態では、非常に特異な結合を形成していることがわかった。それは、L-システイン中のS原子が金に電子供与することによりS 1s軌道が深く潜り込み、イオウ-金原子間の結合が強くなり、S K吸収端が大きくなるという特徴的な結果である。それにより8eVの化学シフトが起こり強固な化学吸着を形成していることが明らかになった。

口頭

(La,Sr,Ca)$$_{14}$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$の共鳴非弾性X線散乱

石井 賢司; 筒井 健二*; 遠山 貴己*; 稲見 俊哉; 水木 純一郎; 村上 洋一*; 遠藤 康夫*; 前川 禎通*; 工藤 一貴*; 小池 洋二*; et al.

no journal, , 

(La,Sr,Ca)$$_{14}$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$は銅酸化物高温超伝導体との関連で注目されている物質である。ほとんどの銅酸化物超伝導体の共通ユニットであるCuO$$_2$$面を持たないにもかかわらず、Sr$$_{0.4}$$Ca$$_{13.6}$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$は高圧下で超伝導体となる。銅の$$K$$吸収端で行った(La,Sr,Ca)$$_{14}$$Cu$$_{24}$$O$$_{41}$$の共鳴非弾性X線散乱の結果について報告する。モットギャップを越えるバンド間励起とギャップ内に現れるバンド内励起の運動量依存性がホール濃度に対してどのように変化するかに注目する。得られた実験結果は理論の予想とよく一致している。

口頭

YVO$$_3$$の共鳴非弾性X線散乱

池内 和彦

no journal, , 

放射光X線を用いたX線共鳴非弾性散乱実験をバナジウムのK吸収端について行い、Mott絶縁体として知られるYVO$$_3$$のMottギャップの観測を行った。さらに、MottギャップのQ-依存性を測定した。また、200K程度以下で軌道秩序を示す本系について、共鳴非弾性スペクトルの偏光依存性を測定した。測定は軌道秩序のない室温で行ったが、Mottギャップ付近の励起に顕著な偏光依存性が確認できた。

口頭

軟X線領域の顕微XAFSによるSi化合物の化学結合状態マッピング

平尾 法恵*; 馬場 祐治; 関口 哲弘; 下山 巖; 本田 充紀; Deng, J.

no journal, , 

表面・薄膜機能性材料の開発において、メゾスコピック領域の形状,元素分布,磁気構造などとともに化学結合状態分布の解析が重要である。内殻軌道のエネルギーは化学結合状態によって変化するので、エネルギー可変の放射光と光電子顕微鏡を組合せることにより、化学結合状態に依存したマッピング測定が可能と考えられる。そこで、Si 1s軌道のケミカルシフトに注目し、Si化合物の化学結合状態に依存したマッピング測定を試みた。試料はシリコン単結晶基板表面にO$$^{2+}$$イオンを注入することにより作成したSi-SiO$$_{2}$$マイクロパターンを用いた。光電子顕微鏡で得られたナノメートルオーダーの画像の各点における輝度の放射光エネルギー依存性を測定したところ、それぞれの点において、SiO$$_{2}$$又はSiのXANESスペクトルと類似した曲線が得られた。以上のことから、ケミカルシフトを使ったナノメートルオーダーの化学結合状態マッピング測定が可能であることがわかった。

口頭

トポグラフィを用いたLa$$_3$$Ta$$_{0.5}$$Ga$$_{5.5}$$O$$_{14}$$単結晶の評価

米田 安宏; 岡島 由佳; 水木 純一郎; 武田 博明*; 塩嵜 忠*

no journal, , 

La$$_3$$Ta$$_{0.5}$$Ga$$_{5.5}$$O$$_{14}$$(LTG)は自動車エンジンのノッチングセンサとしての利用が期待されている圧電材料である。チョクラルスキー(Cz)法を用いて良質の単結晶が得られることから、La$$_3$$Ga$$_5$$SiO$$_{14}$$(LGS)と並んでマスプロダクションに向いた圧電材料と考えられている。Cz法で作製したLTGを輪切りにし、成長面の001面が出るように研磨した単結晶サンプルを用いて放射光X線を用いて評価した。実験は60keVのX線を使って行った。酸化物でありながら非常にシャープなピークを示している。しかし、結晶の場所によってピーク幅が2倍程度広がることがわかったため、トポグラフィを用いた評価も行った。トポグラフィの結果から、中心部分には不均一な歪みが存在していることがわかり、ロッキングカーブの位置依存性とも一致した。LTGはコングルエント組成で単結晶作製が可能であるため、組成ムラのない結晶が作製できると期待されたが、実際には中心部分に歪みが集積し、結晶性の低い部分があることがわかった。

口頭

超伝導ウラン化合物の電子状態; 軟X線角度分解光電子分光実験

藤森 伸一; 大河内 拓雄; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 山上 浩志; 藤森 淳; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦*

no journal, , 

ウラン化合物は、超伝導・強磁性・反強磁性及びそれらの競合・共存など、多様な物性を示すことが知られているが、特に幾つかのウラン化合物で発見されている磁気秩序状態と共存する超伝導は、他の物質系ではほとんど見られないウラン化合物の最も特徴的な性質である。これらの物性は、電子相関効果によって遍歴性・局在性の両方の性質(二重性)を併せ持つU 5f電子の性質に起因しているが、その二重性が共存状態とどのようにかかわっているかは、未だに明らかとなってはいない。われわれはSPring-8 BL23SUにおいて、このような超伝導ウラン化合物に対して、軟X線光電子分光実験を精力的に進めてきた。その結果、これらの化合物において、U 5f電子は基本的にはフェルミ面を形成しており、遍歴的な性質が強いことが明らかとなった。本発表では、これらの化合物におけるU 5f電子状態について総合的に議論する。

口頭

DNAプリン塩基中の酸素及び窒素K殻励起により生じる短寿命のラジカルのEPR測定

横谷 明徳; 藤井 健太郎; 赤松 憲; 鵜飼 正敏*

no journal, , 

高輝度の軟X線アンジュレータビームライン(SPring-8$$cdot$$BL23SU)に電子常磁性共鳴(EPR)装置を設置し、高いエネルギー分解能の軟X線を照射しながら「その場」で短寿命のDNA塩基ラジカルを測定する手法を開発してきた。これまでDNAプリン塩基であるアデニン(Ade)及びグアニン(Gua)のペレット試料を用いたEPR測定を行ってきたが、大気中で作製する試料中には不可避に水が含まれる。そこで今回、Ade及びGua塩基の蒸着試料を作成することで、水の影響を極力排除した環境化でEPR測定を試みた。その結果、Ade塩基に関して真空チェンバー中の圧力に依存して窒素K殻励起によるAdeラジカルがクエンチされ、本来Adeには存在しない酸素のK殻励起に由来するラジカルが顕著に現れることが明らかになった。講演では、DNA塩基ラジカル生成に対する水分子の影響について議論する。

口頭

水溶液ヌクレオチドの窒素K吸収端近傍XANES

鵜飼 正敏*; 横谷 明徳; 藤井 健太郎; 斎藤 祐児

no journal, , 

DNA関連分子であるヌクレオチドの窒素K吸収端付近における全電子収量スペクトルを、初めて水溶液中で測定することに成功したのでこれを報告する。実験はSPring-8の軟X線ビームライン(BL23SU)で、いわゆる「水の窓領域」である400eV付近で行った。液体分子線($$phi$$$$sim$$20$$mu$$m)に溶かし込んだヌクレオチド試料に対して、集光した軟X線(100(v)$$times$$100(h)$$mu$$m)を照射した。試料から発生した光電子は、チャンネルトロンで検出した。dGMPのスペクトルは固体試料のそれと類似していたが、これはヌクレオチド分子中の窒素の周囲の化学環境が疎水性であるため溶媒和による化学シフトが小さいためであると考えられる。当日はほかのヌクレオチドについても報告する。

口頭

ハイブリッド型キレート剤ピリジンジアミド(PDA)によるアクチノイド,ランタノイド錯体のXAFS構造解析

塩飽 秀啓; 矢板 毅; 小林 徹; 沼倉 正彦; 鈴木 伸一; 岡本 芳浩

no journal, , 

有機配位子のアクチノイドイオン認識機構を解明するために、アクチノイド(An)やランタノイド(Ln)錯体の結合と構造について、放射光を用いて詳細に調べている。一般的に酸素ドナー系配位子は、アクチノイド,ランタノイドイオンの表面電荷密度の順番、「An$$^{4+}$$ $$>$$ AnO$$_{2}$$$$^{2+}$$ $$>$$ An$$^{3+}$$, Ln$$^{3+}$$ $$>$$ AnO$$_{2}$$$$^{+}$$」に従って親和性の高さを示すので、An$$^{3+}$$とLn$$^{3+}$$を分離することはできない。そこでわれわれは、N,N'-dimethyl-N,N'-diphenylpyridine-2,6-carboxyamide(DMDPh-PDA)という新しいタイプの配位子を合成した。PDAは窒素原子と酸素原子をドナーとするハイブリッドタイプの配位子であるため、「An$$^{4+}$$ $$>$$ An$$^{3+}$$ $$>$$ AnO$$_{2}$$$$^{2+}$$ $$>$$ Ln$$^{3+}$$ $$>$$ AnO$$_{2}$$$$^{+}$$」というユニークな分離順番を作り出すことができる。これは、共有結合性など化学結合特性と分子の立体的な要因の組合せから生じていると考えられている。そこでAn/Ln-PDA錯体のXAFS構造解析の結果を示すとともに、PDAとAn, Lnの分離メカニズムについて議論する予定である。

口頭

O$$_{2}$$/Si(111)の準安定吸着状態の入射エネルギー依存性

吉越 章隆; 盛谷 浩右*; 成廣 英介*; 寺岡 有殿

no journal, , 

Si(111)-7$$times$$7のO$$_{2}$$の室温解離吸着において前駆的吸着状態と考えられる準安定分子状吸着状態が光電子分光等で観測されている。一方、入射エネルギーが0.06eV付近を境にして前駆的吸着状態を経由した解離吸着過程から直接解離吸着過程へ変化することが分子線実験から知られている。これらの吸着状態の統一的な解釈はない。そこで、分子状吸着状態の入射エネルギー依存性を放射光リアルタイム光電子分光で「その場」観察したので報告する。実験は、SPring-8のBL23SUのSUREAC2000で行った。最大2.3eVまで並進エネルギーを超音速分子線によって制御し、分子線照射下$$sim$$670.5eVの放射光を用いてO1sとSi2p光電子スペクトルを約8秒及び22秒で交互に約10eVの範囲で連続スキャンした。入射エネルギーが0.06eVのO1s光電子スペクトルには、準安定分子状吸着状態がはっきりと観察された。このピークは入射エネルギーの増加に従い小さくなるが、直接吸着過程が支配的と考えられる0.06eV以上のエネルギー条件でも観察された。入射エネルギーの増加とともに減少する準安定分子状吸着状態を経由した吸着過程と直接解離吸着過程が競合することを示唆している。

口頭

ERL放射光源用の新型超伝導空洞におけるHOM-BBUの解析

羽島 良一; 永井 良治; 沢村 勝; 梅森 健成*

no journal, , 

JAEA, KEKが中心となって進めているERL型次世代放射光源では、超伝導空洞の高次モード(HOM)に起因するビーム不安定性(BBU)が加速電流の上限を決める現象の一つである。本報では、ERL放射光源用に新たに設計した超伝導空洞に対してHOM-BBUの解析を行い、空洞の性能を評価した。二つのシミュレーションコードを用いた解析の結果、BBUの閾値電流は600mA以上となることがわかり、ERL放射光源の要求仕様(100mA)をクリアする性能が確認できた。

口頭

ERL放射光源のための高輝度大電流電子源開発の現状

羽島 良一; 西谷 智博; 飯島 北斗; 永井 良治; 西森 信行; 田渕 雅夫*; 則竹 陽介*; 林谷 春彦*; 竹田 美和*

no journal, , 

ERL型次世代X線放射光源のための高輝度大電流電子源開発の現状を報告する。光陰極の開発では、GaAsにアルミを混晶した試料(AlGaAs)を設計製作し性能評価を行ったところ、従来型(GaAs)に比べて2倍の量子効率,10倍以上の寿命を確認した。われわれが提案している光陰極の設計指針の妥当性が示された。また、DC電子銃の組み立てが進んでおり、250kVの高電圧印加まで完了している。

口頭

軟X線角度分解光電子分光による遍歴ウラン系化合物UB$$_{2}$$の電子状態

大河内 拓雄; 藤森 伸一; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 藤森 淳*; 山上 浩志*; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; 大貫 惇睦*

no journal, , 

軟X線角度分解光電子分光を用いて、ウラン系化合物の中でも特に5f電子が遍歴的な特性を示すと言われているUB$$_{2}$$のバルク5f電子状態を観測した。価電子帯における角度分解スペクトルは高結合エネルギーの領域にわたって非常に明瞭な分散を示し、バンド分散・フェルミ面を実験的に導出するのに成功した。さらに、得られた電子状態プロファイルを、5fを遍歴バンドとして扱った局所密度近似(LDA)による第一原理計算の結果と照らし合わせたところ、両者は非常に良い一致を見せた。このことから、(UB$$_{2}$$のような)遍歴の極限において、5f電子状態は一電子近似による計算で十分に説明ができるといえる。

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